PPCアフィリエイトの最適な広告の掲載順位はどこ?
山崎
「10チャレファクトリー」工場長。低単価で広告を回せるキーワードを探し、競争せずに高利益を得る方法を日々追求しています。
プロフィールはこちら
「PPCアフィリエイトで成果は出ているけど、広告費がかかり過ぎて赤字・・・
それ、広告の掲載順位のコントロールができていない可能性があります。
適正な掲載順位に調整することで、クリック単価を抑えられるだけでなく誘導率や成約率もアップするかもしれません。
ここでは、
- 広告の掲載順位のコントロールの方法
- 広告の掲載位置ごとに最適なコンテンツ
について書いていこうと思います。
もくじ
広告の掲載順位は「いい塩梅」のポイントを狙う
Google広告の掲載順位は、無理に1位を取る必要はありません。
「成約をたくさん取るためにできるだけ上位に掲載させよう!」とするばかりに、上限クリック単価をむやみに上げすぎるのは危険です。
広告が1位に掲載されたからと言って、成約数が増えるとは限りません。たしかにアクセスは増えるかもしれませんが。
むしろ、1位に表示させることでパフォーマンスが落ちる可能性のほうが高いです。「クリック単価がかさむ割に成約が取れない」という状況ですね。
ぼくの経験から言えることですが、クリック単価を下げて3位とか4位に広告を表示させるほうが、誘導率や成約率が上がって費用対効果が高くなることが多いです。
当然、上限クリック単価を下げすぎると表示の機会が失われるので、それはそれで問題です。
- 表示の機会を大幅に損ねない範囲内で
- できるだけクリック単価を抑える
この2つのポイントを意識しながら、「いい塩梅」の掲載順位を探ることが大事だと考えています。
広告の掲載順位が1位だと成約されにくい理由
まず「なぜ掲載順位が1位だと成約されにくいのか」ということについて、説明します。
結論から言うと、「いきなり1サイト目の訪問で購入に至ることは少ないから」です。
自分の行動を思い返せばわかると思いますが、悩み事や調べ事があって何らかの検索をかける時、最初の1サイトを見ただけでモノの購入に至ったり悩みが解決するきっかけが得られることはないですよね。
多くの場合、上から順に複数サイトを閲覧するはずです。
特に悩みが深ければ深いほど、納得のいく答えが書かれているサイトにたどり着くまでは探し続けるでしょう。検索結果の2ページ目や3ページ目まで見に行くはずです。
- このサイトの情報は本当なのか?
- 他の人の意見はどうなんだろう?
- 共通して言っていることはなんだろう?
そのようなことを考えながら、複数サイトを横断的に比較していく中で、「よし!」と決意を起こして購入なり申し込みなりに踏み込むはずです。
そう考えると、広告掲載枠の1番上に表示された広告なんて「踏み台」でしかないわけです。これから閲覧していく複数サイトを比較する過程におけるファーストステップでしかありません。
そのような考えから、広告の位置は1位よりも3位や4位のほうが最適ではないかと思いますし、そこを狙うようにしています。
再検索キーワードの場合は上位に掲載させても成約されるかも
ユーザーは検索体験の中で「再検索」をかけることもあります。あるキーワードで検索しても望む答えが見つからないとき、新たなキーワードで検索し直しますよね。
そういった「再検索」の場合は、上位に表示されている広告や記事からアクションを起こすことも多いのではないかと思います。
ぼくらとしては、そのユーザーの検索が検索体験における「新規検索」か「再検索」かまでは知るすべはありません。
が、3語や4語の検索キーワードというのは、検索結果に満足できなかった人が後ろに語句を付け足して再検索した可能性があるのではないかと推測できます。
「PPCアフィリエイト 稼ぐ」で検索し、良い結果が得られなかった場合に「PPCアフィリエイト 稼ぐ 教材」と検索し直すようなイメージです。
なので、語数の多い複合語であれば掲載順位は上のほうでもいいのかなと思ったりもします。語数が多ければ競合が減って、上位でもクリック単価を抑えられる可能性も出てきます。
広告の掲載順位のコントロールの方法
では、広告の掲載順位のコントロールの方法について説明します。
広告の掲載位置のコントロールは「上限クリック単価」でおこないます。
Googleがどのようにして広告の掲載順位を決めているかというと、本来は複雑な方程式があるんですがぼくたちに今すぐコントロールできることは「上限クリック単価」の上げ下げです。
- 上限クリック単価を上げれば掲載順位が上がる
- 上限クリック単価を下げれば掲載順位が下がる
で、闇雲に上限クリック単価を上げ下げするのではなく、実際に回した広告の掲載結果に基づいて得られる数値をもとにおこないます。
指標はたくさんありますしどの指標を参照するかは人それぞれですが、ぼくは
- ページ上部インプレッションの割合
- ページ最上部インプレッションの割合
- 検索広告のインプレッションシェア損失率(ランク)
を参照します。これらの数値を目安にしながら上限クリック単価を調整します。
広告の掲載位置を推測する目安
これらの指標を参照することで、現在の広告の掲載位置をざっくりと推測することができます。
「ページ最上部インプレッション」が100% | 常に1位に表示されている |
「ページ上部インプレッションの割合」が60〜70% | 平均的に3〜4位に表示されている |
「ページ上部インプレッションの割合」が50% | 上部と下部に同じ割合で表示されている |
もし「ページ最上部インプレッション」が100%になっていたら、常に1位に表示されているということなので上限クリック単価を下げます。
この場合、「ページ上部インプレッションの割合」も100%になっているはずです。
3〜4位の掲載を狙う場合
3〜4位の掲載を狙うのであれば、
- 「ページ上部インプレッションの割合」が60〜70%
- 「ページ最上部インプレッション」が0%
あたりが理想です。「ページ最上部インプレッション」は0%でなくても大丈夫ですが、1位に掲載される確率を減らすためにこの数値が高くなりすぎていないかチェックします。
常にページ下部の掲載を狙う場合
常にページ下部(5〜8位)の掲載を狙うのであれば、
- 「ページ上部インプレッションの割合」が10%以下
あたりになるように上限クリック単価を下げていきます。下げすぎるとインプレッション自体がなくなってしまうので難しいところです。
広告の掲載位置ごとに最適なコンテンツを考える
ここまでは「クリック単価を抑えられる、いい塩梅の掲載順位を探る」ことを目的として掲載順位のコントロールの方法について書いてきましたが、さらに言うと「掲載順位ごとに最適なコンテンツを用意する」という視点も大事だと思います。
これは前からずっと感じていたことなんですが、とある方のツイートを見てさらにその思いを強くしました。
あえて1ページ目の下や2ページ目に表示されるメリットを考えて記事作成
ここですよね。先ほど「広告の掲載順位が1位だと成約されにくい」という話をしましたが、それを理解されての戦略だと思います。
このツイート主であるぶんたさんが参考にしたとして貼られているサイトで語られていることをPPCアフィリエイトに置き換えると、
- ページ上部の広告だけを見る人
- ページ下部の広告まで見にくる人
とでは、悩みの深さが違うということです。
ページ上部の広告で購入などのアクションを起こす可能性が高い人は、ライトなユーザー。つまり複数のサイトを閲覧したり吟味したりしない人です。
一方、ページ下部の広告まで見にきてアクションを起こす可能性が高い人は、悩みが深い人でしょう。悩みが深ければ深いほど、たくさんのサイトを見て回るはずです。
ということは、ページ上部とページ下部のどちらに広告を掲載させるかで、想定するターゲットも変えてコンテンツを作成するほうがベターということです。
ぶんたさんは「ページ下部だけに掲載させる」と決めて、その人だけに向けたコンテンツを作成したのだと思います。その結果、CVR(成約率)が上がったというのは納得できますし面白いですね。
ページ下部の広告まで見にくる人はどんな人か?
ページ下部の広告まで見にくる人はどんな人か?と考えるとき、検索体験を想定するのが一番簡単だと思います。
ページ下部の広告まで見にくるということは、単純に「悩みが深いから」という理由だけでも説明することができるかもしれませんが、もっと言うと「そこに至るまでの検索結果に満足できなかったから」ですよね。
そのキーワードで検索した時に表示された「上部の広告」「オーガニック検索のサイト」だけでは思うような解決策を得られなかったので、ページ下部の広告をクリックする・・・
と、このような流れが想定できます。
では彼らにどんなコンテンツを用意すべきかと言うと、そのユーザーの検索体験を追いかけるのが最も現実的です。
つまり、その広告を表示させたいキーワードで実際に検索し、上部の広告からオーガニック検索まで、どんなサイトが用意されているのかをリサーチすればOKです。
ユーザーの立場になってそれらのサイトを見ていき、
- 不足している情報
- 疑問に思うであろうこと
- 響くであろう言葉
などを想定し、それを潰していくコンテンツを書くことで、共感も得られるだろうしドンピシャなコンテンツになると思います。その結果、誘導率と成約率が上がるということです。
「検索意図を読め」とはよく言いますが、「検索体験を追いかけた上での検索意図」を読むことの重要性に改めて気付かされました。
低単価で広告を回す「競争しない戦略」
この方法のいいところは、「とにかく低単価で回せる」というところです。最初から上部の掲載を捨てているので、必然的にクリック単価は下がります。低単価なのに、成約率が上がるという・・・。
まさに「競争しない戦略」ですね。低単価で戦える場所を意図的に狙い、そこに訪れる人に焦点を絞ってコンテンツを作成する。
上位掲載ばかり狙って、ライバル同士で消耗し合うことしか考えられない人は「PPCアフィリエイトはオワコンだ!」とか言うのでしょうけど、発想を変えればこのように競争を避けつつも成約を取りに行く方法というのは見つかります。
また、
↓
「ページ下部の広告をクリックする人」
↓
「検索結果に満足できなかった人」
↓
「悩みが深い人」
というように、まず「低単価ありき」から発想をスタートさせてターゲットを絞っていくという考えもありですね。そうすると、「悩みが深い人」以外にも色んなターゲットを想定することができると思います。
まとめ
- 広告の掲載順位は無理に1位を取る必要はない
- 掲載順位が1位だとむしろ成約されにくい
- 成約の取れる「いい塩梅」の掲載順位を探ることが大事
- 上限クリック単価で掲載順位をコントロールする
- 広告の掲載位置ごとに最適なコンテンツを用意する
- ページ下部の広告を見に来る人を想定してコンテンツを書く
広告の掲載順位をコントロールする目的は「クリック単価を抑えるため」ですが、それに加えて「ターゲットを限定するため」という視点を持つことでより緻密な掲載順位の戦略を立てることができます。
さらにクリック単価を下げていくためには、品質スコアや広告ランクを上げていくための思考や方法も必要になってきますが、これについてはまた別の機会に書こうと思います。