PPCアフィリエイトで稼ぐためにライティングスキルは必要なのか?
山崎
「10チャレファクトリー」工場長。低単価で広告を回せるキーワードを探し、競争せずに高利益を得る方法を日々追求しています。
プロフィールはこちら
「コピーライティング、セールスライティングのスキルさえあれば一生食っていける」
「アフィリエイトで最も重要なスキルはライティングスキルだ」
といったような謳い文句でライティングの塾や教材を勧める情報発信者が多いですが、こういうのを見るたびに「本当にそうか?」と懐疑的な気持ちになります。
今日はこのあたりについて、ぼくの考えを書こうと思います。
結論:ライティングの重要度は「成約までの距離」による!
結論から言うと、アフィリエイトにおいてライティングが重要かどうかは「成約までの距離による」というのがぼくの考えです。というか誰が考えてもそうだと思うんですが。
この前提をすっ飛ばして「ライティングが最も重要!」と謳うのは、話が飛びすぎだと思います。
おそらく、彼らもそのことをわかった上で塾や教材に誘導したいから、そのようなトークをしているだけだとは思いますが。そう願いたいです。
もし本当に、成約までの距離に関係なくライティングが最重要と思っているなら、だいぶヤバイんじゃないかと思います。
成約までの距離が近い人に対してはライティングは不要
「ライティングの重要度は成約までの距離による」という話を、細かく説明していきます。
ネットで検索している人の全てが、モノの購入やサービスの申し込みを検討している人だとは限りません。調べているだけの人もいますし、悩みが顕在化していない状態の人もいます。
そのような人は「成約までの距離が遠い人」です。
一方、何かを購入してでも解決したいというような深い悩みを持っている人は「成約までの距離が近い人」です。悩みを自覚していて顕在化している人ですね。ジャンル名や商品名で検索する人などはだいたいそうです。
- 成約までの距離が遠い人に対してはライティングは必要
- 成約までの距離が近い人に対してはライティングは不要
ということです。
成約までの距離が遠い人
成約までの距離が遠い人というのは、こちらが紹介しようとしているアフィリ商品のことを知らなかったり、そもそもその商品が属するジャンル自体を知らないような人です。
なんとなく悩んでいて、いい方法がないかなーと軽い気持ちで検索していたり、自力で解決できる方法を探していたり。お金出してまで解決しようとは思っていない人です。
たとえばニキビケア商品の「プロアクティブ」をアフィリしようとしていたとしましょう。
成約までの距離が遠い人というのは次のようなキーワードで検索する人です。
- 白いニキビ
- ニキビ 洗顔
- ニキビ 睡眠
- ニキビ 枕
- ニキビ 潰す
自分にニキビがあって、なんとかしたいとは思っているものの商品の購入までは検討していない可能性が高い人です。
このような人に対してプロアクティブを紹介しようとした場合、説得する必要があります。
- ニキビを放置していると、どのようなことになってしまうのか?
- ニキビを解決する方法として、なぜこのプロアクティブがオススメなのか?
- 枕を変えてもニキビが根本的に治らない理由は?
- なぜニキビを潰してはいけないのか?潰すとどうなってしまうのか?
- なぜニキビを自力で解決しようとしてはいけないのか?
といったようなことをきちんと伝えないといけません。アフィリ案件について何も知らない人に対して、関心を持ってもらい、さらに興味を持って欲しくさせる必要があります。
そのためには長いコンテンツが必要ですし、心理的な誘導なども必要になります。そのために必要なのがライティングスキルです。
成約までの距離が近い人
成約までの距離が近い人というのは、極端に言うと「商品名で検索する人」です。
- プロアクティブ 楽天
- プロアクティブ 店舗
- プロアクティブ 口コミ
このようなキーワードで検索する人ですね。
アフィリエイトの世界では攻める際の戦略として「商標キーワードを狙う」といった言い方をしますが、商標キーワードが稼ぎやすいのはその商品のことを知っていて購入する可能性が高い人をターゲットとするからです。
もちろん商標キーワードの中にも、近い遠いの差はありますが。
その次に距離が近いのが「ジャンル名で検索する人」でしょうか。
- ニキビ 洗顔フォーム
- ニキビ洗顔フォーム 比較
- ニキビ 石鹸 ランキング
プロアクティブのことは知らないけど、ニキビ用の洗顔フォームがあるということは知っているしそれが自分の悩みを解決するためには必要だとわかっている人です。
これらのような「成約までの距離が近い人」を集めた場合、説得はほとんど不要になります。
商標キーワードで集めた人に対しては
- プロアクティブの口コミや評判
- 楽天で買うようりも公式で買ったほうがお得な理由
- 返金保証や値引きなどのキャンペーン内容
を説明するだけで成約されます。
ジャンル名キーワードで集めた人に対しては、
- そのジャンルの商品を選ぶポイントと注意点
- そのジャンルの複数商品の比較
- そのジャンルのオススメランキング
を書くだけでOKです。説き伏せる必要はありませんよね。論理的にわかりやすくまとめることさえできれば、読まれますしアフィリリンクをクリックしてもらえます。
ライティングの使い方を誤ることの危険性
もし仮に、「成約までの距離が近い人」にライティングスキルを駆使したコンテンツを提供したらどうなるでしょうか?
「プロアクティブ 公式」というキーワードで検索している人に対して、「そのニキビ、放っておくと恐ろしいことになってしまいますよ」なんて言葉はウザいだけでしょう。
そんなことを聞きたいのではなく、公式サイトの場所を知りたいだけのはずです。
一方、「成約までの距離が遠い人」つまりこの場合で言うと「ニキビ あご」なんてキーワードで検索している人に対して、「プロアクティブの公式サイトはこちら!」と説明しても「は?」ですよね。
話が飛びすぎているのです。なぜあごのニキビにプロアクティブが効果的なのか、他の商品との違いは何なのかなどをきちんと説明する必要があります。ライティングスキルの出番です。
・・・というように、成約までの距離が遠い人か近い人のどちらを狙うかによって、ライティングが重要かどうかは決まるということです。
ライティング至上主義の罠
「ライティングスキルだけあれば稼げる!」なんて大声で叫ぶ前に、まず先述のような前提を明らかにしないといけないでしょう、ということです。
アフィリエイトを一括りにしてそのように謳うのは無責任です。
情報を受け取るほうとしても、そのような人に騙されないためにも「成約までの距離」という概念をきちんと把握しておかないといけないと思います。
もし「ライティングこそが重要だ!」という言葉を真に受け、必死にライティングスキルを磨いたのはいいものの成約までの距離を見誤って取り組んだ人はどうなるでしょうか?
- 「なんでライティングを学んだのに稼げないのだ?」
- 「そうか、まだまだライティングスキルが未熟なのか、もっと学ばなければ・・・」
そして、また新たなライティングの塾や教材を求めて彷徨うという悪循環・・・。これはダメです。
ライティングが不要と言っているのではなく、その前に考えることがあるでしょう、と。きちんと成約までの距離を意識することが重要です。
どんなターゲットを狙うのかを戦略的に考える
こごでの話をまとめると、ライティング云々の前に、まず成約までの距離を近い人を狙うのか?遠い人を狙うのか?それを戦略的に練る必要があるということです。
意識的に成約までの距離が遠いターゲットを狙うのであれば、「説得が必要な相手なのでライティングでの誘導が必要だ」と考えてライティングを駆使すれば強力な武器になります。
ライティングが必要な相手には使えばいいし、不要な相手には使わなければいいというだけの話です。要は「使い所」の話ですね。
手法によるライティングの重要度の違い
どんなターゲットを狙うかは自分で決められる場合もありますが、プラットフォームによっては選択の余地がない場合もあります。
たとえば検索連動型広告(いわゆる普通のPPCアフィリエイト)やSEOアフィリエイトでは、キーワード選定によって近い人も遠い人も狙えます。
が、Facebook広告やGDNなどのディスプレイ広告(AD広告とも呼びます)などでは、潜在層がターゲットになります。つまり必然的に遠い人しかターゲットに選べません。
つまり、その場合はターゲット選びの戦略もクソもなく、高度なライティングスキルを身につけざるを得ません。
PPCアフィリやSEOアフィリの場合は良くも悪くもターゲット設定の自由度が高いので、しっかり考えて近い人か遠い人のどちらを狙うのか戦略を練る必要があります。
自分がアフィリエイトを実践するために身を置いているプラットフォームが、どんなターゲットを狙えるのか?その自由度はあるのか?ということは少なくとも把握しておかないといけません。
ぼくがPPCアフィリエイトを選択している理由
先ほどの話は「プラットフォームによって狙えるターゲットが決まる」ということでしたが、逆に「狙いたいターゲットによってプラットフォームを選択する」という考えもありです。
個人的には、「煽るような文章を書きたくない(書くスキルがない)」という理由で、「成約までの距離が近い人」を狙えるプラットフォームであるPPCアフィリエイトを選択しています。
潜在顧客だけにしかアプローチできないFB広告などは絶対にやりたくないですしできないです。食わず嫌いはダメかもしれませんが。
Google広告を使ったPPCアフィリエイトで、
- 「成約までの距離が近い人」が検索する
- かつ広告のライバルが少ない
この条件を満たすキーワードを探すことさえできれば、とにかくわかりやすく論理的に淡々と説明するだけのコンテンツで成約されます。
広告のライバルが少ない場所を探すのは、クリック単価を抑えるためです。利益を大きくしないといけないので。
もちろん、上記の2つの条件が揃ったキーワードやターゲットを探すスキルや考え方が重要なのは言うまでもありません。それを探すためのリサーチには相当な時間をかけます。
このように、狙いたいターゲットが明確になっていたり書きやすい得意な文章スタイルがあるのならば、それを活かせる場所はどこか?と考えて実践の場所や手法を選ぶという考え方もアリだと思います。
まとめ
- 「ライティングが必要か不要か」という二元論で語るのはナンセンスで、使い所の問題
- 成約に近い人に対しては不要だし、遠い人に対しては必要
- 狙うターゲットの距離を意図的に選んだ上で、ライティングが必要なのであれば使えばいい
- 個人的にはライティングの重要度が低い場所や手法を選んで実践している
ということで、ライティングはそれはあくまでも「枝葉のテクニック」なので、PPCアフィリエイトで稼ぐためにはその前に優先して考えることがありますよ、という話でした。
ターゲットの距離を見極め、適切にライティングを使い分けるように心がけましょう。