「共感」と「感情移入」で涙を流してしまうほど感動する文章とは?
今日は小学校の卒業式。
小6の長男も晴れて小学校を卒業です。
自分が子供の頃はそんなに深く考えてもなかったんですが、親になるとやっぱり感慨深いものがありますねー。
ちなみに僕はクライアントとの打ち合わせと重なって、せっかくの卒業式には出れませんでした (-_-;)
…で、さっき家に帰ってきたんですが、テーブルの上に一枚の紙が置いてあったんですね。
その紙は担任の先生が書いた「学級だより」の最終号でした。
「大好きなみんなへの最後のメッセージ」
一人ひとりへのメッセージは卒業号に書いたので、
全体に向けて書きますね。今、先生には2つの思いがあります。
1つは「みんなとお別れしたくないなぁ」
「もっとこのクラスでいたいなぁ」という思い。もう1つは
「さみしいけどお別れしなくちゃ」という思いです。みんなはどうでしょうか?
この1年間、先生はみんなと一緒に過ごせて、
とってもとっても楽しかったです。国語や算数などの勉強、休み時間の遊び、
たくさんの行事、たわいもない会話。楽しかったことを思い出したらキリがありません。
でも、それはすべて「終わったこと」です。
みんなには「これから」があります。
みんなは「これから」を大切にしなければなりません。もし、みんなにとってこのクラスが良いクラスだったとしたら、
中学校のクラスはそれを超えるものにしなければならないのです。中学生になって「小学校の時の方がよかったなぁ」なんて
言うことがあったとしたら、先生はとっても悲しいです。クラスをよくするのは担任の先生じゃありません。
クラスに集まる一人ひとりです。担任の先生は、やる気のあるみんなのお手伝いをするだけです。
中学でも大きくはばたいていってください。
さぁ、お別れのときが近づいてきました。
本当は…、先生はみんなとお別れするのが
すっごくすっごくさみしいんです。まだまだ、みんなとやりたいことがたくさんあるんです。
でも、さみしい気持ちはグッとこらえて言います。
みんなと一緒のクラスになれて、先生は本当に幸せでした。
一年間ありがとう、そしてさようなら!
この文章を見て、僕は久しぶりに涙を流してしまいました…
僕はこの先生に会ったことはありません。
どんな顔かも知らないし、声も知らない。
でも、この文章を見て感動しました。
今の時代、訳の分からないクレームを入れる親がいるし、
教育環境はとても難しいと思います。
先生は単純に子供に教えてハイ終わりではなく、こういった「学級だより」や教育委員会の資料作りだったり、休む間もないと聞いたりします。
(ちなみにこの「学級だより」は今回で200枚目。ほぼ毎日、すごい!)
そういった背景や、教え子との別れ、この文章を書いている時の想いとかが、この文章を見てるとすごい伝わってきて、この先生にすごい共感して感情移入してしまったという訳です。
たぶん、ほとんどの人はこの文章を見ても普通は感動しないと思うし、そこまで共感はできないかもしれません。
というか、それが普通。
でも、子を持つ親御さんや状況が一緒だったり、心境がドンピシャな人であればあるほど「共感」し「感情移入」してしまう。
文章ってそういうもんなんでしょうね。
人の心を動かすのは「理路整然とした理屈」ではなく、やっぱり特定の相手に何かを伝えようとする「想い」が大切なんでしょう。
職業やジャンルは違えど、大切な事をあらためてこの文章を見て気付かされた気がします。
大人になっても「先生」から学ぶことはたくさんありますね。